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和名 酒石酸 英文名 Tartaric Acid CAS 87-69-4 (link to ChemIDplus), (link to JAN DB), (link to JANe DB) 別名 Acidum Tartaricum、L-(+)-Tartaric acid 収載公定書 局方(JP17), 外原規(2006), 食添(JSFA-IX、d-酒石酸) USP/NF(28/23) EP(5) 用途 安定(化)剤 ,緩衝剤,基剤,矯味剤,pH調節剤,発泡剤,賦形剤,溶解剤,溶解補助剤,可溶(化)剤 ■JECFAの評価 (link to JECFA) ラットにおける毒性学的無影響量は、混餌投与で1.2%(12000ppm)であり、600mg/kg/dayに相当する。ヒトでの1日の許容摂取量は、酒石酸塩として無条件で0-6mg/kg bw、条件付で6-20mg/kg bwである。(FAO Nutrition Meeting Report Series 38a, 1964) 1日の許容摂取量(ADI)は、L(+)-酒石酸として0-30mg/kg bwである。(WHO Food Additive Series 5, 1973) ■単回投与毒性 (link to ChemIDplus) ラット及びウサギ ラット及びウサギに酒石酸を0.2-0.3g静脈内注射して腎臓障害が認められた。1)(Bodanskky et al., 1942; Gold and Zahm, 1943) イヌ イヌに胃管にて5000mg/kgを経口投与した場合には致死的であった。1) (Sourkes and Koppanyi, 1950) ■反復投与毒性 (link to TOXLINE) ラット 1群雌雄各12匹のラットに0(この群は雌雄各24匹)、0.1、0.5、0.8又は1.2%の酒石酸含有食を2年間与えた。成長率(最初の1年間)、死亡率(全期間)に有意な変化は見られず、投与終了時の肉眼的及び顕微鏡的観察においても異常は認められなかった。1) (Fitzhugh and Nelson, 1947) イヌ 4匹のイヌに900mg/kgの酒石酸を90-114日間に亘って毎日経口投与した。3匹のイヌの尿には尿円柱が認められた。血液化学的検査では、90日目に窒素血症によって死亡した1例を除いて、特に異常は見られなかった。体重は30%の増加から32%の減少まで個体によってバラツキが見られた。1) (Krop and Gold, 1945) ■遺伝毒性 突然変異試験
■がん原性 該当文献なし ■生殖発生毒性 (link to DART) マウス、ラット、ハムスター及びウサギのそれぞれの器官形成期に酒石酸を投与し、下記に示す最高用量においても胎仔の軟組織及び骨格に奇形は認められなかった。又、ラットの着床率及び母体、生存胎仔にも何ら異常は見られなかった。1)(Food and Drug Res. Lab. Inc, Unpublished reports, 1973) マウス274mg/kg/day 10日間 ラット181mg/kg/day 10日間 ハムスター225mg/kg/day 5日間 ウサギ215mg/kg/day 13日間 ■局所刺激性 該当文献なし ■その他の毒性 該当文献なし ■ヒトにおける知見 誤用 30gの酒石酸摂取による男性の事故死例(尿細管腎症)が1例報告されている。1) (Robertson and Laennel, 1968) その他 酒石酸製造工場の酒石酸に曝露されている者40名と非曝露者30名(対照群)について、既往歴、口腔検査、肺活量及びサルブタモールの気管支拡張作用等について検査した。曝露群では口腔や皮膚病変が優勢的に認められたが、歯、気管支及び胃病変には両者間で差が見られなかった。2) (Moscato et al., 1983) ■引用文献 1) WHO Food Additive Series No.12. Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives, Geneva, 1997 (link to WHO DB) 2) Moscato G, Pelissero G, Marchetti R, Naldi L, Zecca E, Prestinori A, Piacentino G, Mussi U. Study of a group of subjects occupationally exposed to tartaric acid. G. Ital.Med. Lav. 1983; 5: 193-8 3) |メニューへ| |
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