日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 セレシン
英文名 Ceresin

CAS 8001-75-0 (link to ChemIDplus)
別名 Purified Ozokerite, Earth Wax, Mineral Wax, Cerosin, Cerin
収載公定書  薬添規(JPE2018), 外原規(2006)
用途 基剤


単回投与毒性
2%セレシン含有口紅製品5g/kgを10例のラットに経口投与して単回経口投与毒性をしらべたが、LD50は求められなかった。1)(CTFA,1979)


以下については該当文献なし
反復投与毒性
遺伝毒性
がん原性
生殖発生毒性


局所刺激性
皮膚刺激性
2%セレシン含有口紅製品の皮膚刺激性をドレーズ法(最大PIIスコア 8.0)にて6例のウサギで試験した。0.5mlで一次刺激性評点は0.79と最小刺激性を認めた。1)(CTFA,1979)

5%または6%セレシン含有クレンジングクリーム、6%セレシン含有アイクリーム3種の皮膚刺激性をそれぞれ4例のニュージーランド系アルビノウサギで試験した。試料0.5mlを皮膚の剃毛部、無処置部、擦過部にて24時間閉塞適用し、その72時間後までドレーズ法(最大PIIスコア 8.0)で評価した。上記試料の順にPII評点1.25、1.63、1.00、0.88、0.8で、最小ないし軽度刺激性であった。1)(CTFA,1980)

眼刺激性
2%セレシン含有口紅製品の眼刺激性を6例のウサギで試験し、72時間後まで評点0.0と眼刺激性は認められなかった。1)(CTFA,1979)

6%セレシン含有アイクリーム2種、クレンジングクリームそれぞれ0.1mlの眼刺激性をそれぞれ5例のニュージーランド系ウサギの片眼にて無洗浄で試験し、7日後まで観察した(評点0-110)。アイクリーム1では結膜でのみ1時間で最大評点8であったが、72時間以後では刺激性徴候は消失し、軽度刺激性であった。1)(CTFA,1980)

アイクリーム2では1時間後のみ虹彩に軽度刺激性(評点1)で、結膜刺激性は1時間で最大評点6であったが、48時間以後では徴候は消失し、軽度刺激性であった1)(CTFA,1980)

クレンジングクリームでは1時間後のみ虹彩に軽度刺激性(評点2)で、結膜刺激性は1時間で最大評点8、48時間以後では徴候は消失し、軽度刺激性であった。1)(CTFA,1980)


その他の毒性
経皮毒性
2.0%セレシン含有口紅製品の経皮毒性を10例のウサギで試験した。2.0g/kg投与したが経皮性LD50は求められなかった。1)(CTFA,1979)


ヒトにおける知見
2%セレシン含有口紅製品を102例のヒトにてシュバルツ-ペック法による開放または閉塞パッチ試験、50例でドーレーズ-シェランスキ法反復傷害パッチ試験を行い、ほぼ無反応であった。前者の試験後に光感作性を調べるため紫外線150W、12インチ、1分照射して48時間後の同部位光感作性を試験し、ほぼ無反応であった。1)(CTFA,1979)

2%セレシン含有口紅製品をシュバルツ-ペック法によりヒト上背部にて閉塞パッチ試験、上腕内側にて開放パッチ試験を48時間行った(第1パッチ試験)。14日後、同様の第2パッチ試験を行い、次いで紫外線150Wを12インチの距離から照射して光感作性を閉塞パッチ部で試験し、48時間後に評価した。試験参加1,078例のうち1例が第1試験で弱い非水泡性反応を示した以外、全例で第2試験後、照射試験後とも無反応であった。1)(CTFA,1973)

2%セレシン含有口紅同製品をヒト背部にて閉塞パッチ、上腕にて開放パッチを24時間行い、24時間の回復期間後に10回の24時間)パッチ試験を行った(誘導期間)。この期間中、1、4、7、10回目に紫外線を照射し、光感作性を試験した。この後2-3週後に非処理部に48時間パッチ処理(チャレンジ)を行った。試験参加506例のうち1例が誘導時2回目の閉塞パッチ部に弱い非水泡性反応を示し、1例が誘導時6回目の閉塞パッチ部に浮腫性の反応が認められたのみであった。1)(CTFA,1973)


引用文献
1) Final report on the safety assessment of fossil and synthetic waxes. J. Am. Coll. Toxicol. 1984; 3: 43-99

   

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