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和名 マクロゴール300 英文名 Macrogol 300 CAS 25322-68-3 (link to ChemIDplus) 別名 ポリエチレングリコール300(108556)、Polyethylene glycol 300 収載公定書 薬添規(JPE2018) 外原規(2006 (ポリエチレングリコール300)) USP/NF (28/23) (Macrogol) EP(5) (Macrogols) 用途 安定(化)剤,可溶(化)剤,基剤,コーティング剤,湿潤剤乳化剤,分散剤,溶剤,溶解補助剤 ■JECFAの評価 (link to JECFA) (分子量10000以下のマクロゴール全体として) ラットにおける無毒性量; 混餌投与で20,000ppm (2%)、これは1,000mg/kg bwに相当する。 ヒト1日許容摂取量(ADI)は0-10mg/kg body weightである。 ■単回投与毒性性 (link to ChemIDplus)
■反復投与毒性(link to TOXLINE) ラット 5匹の雄ラットに,マクロゴール200および300をそれぞれ0.06,0.25,1,4および16%の濃度で90日間飲水投与した.16%投与群では投与9日以内にマクロゴール200では4匹,マクロゴール300では3匹が死亡した.死亡した動物において,マクロゴール200では影響が認められなかったが,マクロゴール300では,剖検で肝臓の肥大,病理組織検査で腎糸球体の拡張および腎尿細管に壊死が認められた.また,マクロゴール300の90日間生存した動物では,剖検で肝臓の肥大,病理組織検査で腎糸球体の拡張が認められた.4%以下の投与群では,マクロゴール200および300とも,一般状態,体重,摂水量,血液検査,血液生化学検査,尿検査,副腎,小腸,腎臓,肝臓,脾臓,精巣の病理検査に変化は認められなかった。2) (Smyth et al., 1945) ラットにマクロゴール200を4%および8%の濃度で飲水投与したところ,8%投与群では投与15日以内にすべての動物が,4%投与群(8g/kg)では,投与80日以内に2/9例が死亡した.また,マクロゴール300を4%,8%および16%の濃度で飲水投与したところ,16%投与群では投与7日以内にすべての動物が,8%投与群では投与6日に2/10例が死亡した.4%投与群(7.2g/kg)で死亡は認められなかった。3) (Smyth et al., 1950) 雌雄各5例のラットに,PEG200,300,400,600,1000,1500,1540,4000及び6000をそれぞれ2,4,8,16および24%の濃度で90日間混餌投与した.一般状態の観察,体重,摂餌量及び臓器重量(肝臓及び腎臓)測定,並びに病理組織学的検査(肝臓及び腎臓)を行った。結果を下表に示す。
PEG6000を除いて,ほぼ同様の変化が認められた。分子量200から4000までの間に,分子量と亜急性毒性との関連性はみられず,この範囲では明らかな差は認められなかった。PEG600は低分子量のPEGに比較して明らかに低毒性であった。4) (Smyth et al., 1955) イヌ 該当文献なし.【マクロゴール200】も参照 サル 該当文献なし.【マクロゴール200】も参照 ■遺伝毒性 (link to CCRIS), (link to GENE-TOX) 【マクロゴール200】も参照 ■がん原性 該当文献なし ■生殖発生毒性 (link to DART) 該当文献なし.【マクロゴール200】も参照 ■局所刺激性 マクロゴール300を2.5,5および10mL/kgの容量でラットの皮下に投与した.投与48時間後では点状出血を伴う瘡皮が,投与4日後では投与部位における血管新生および繊維芽細胞の増殖が認められた.投与14日後ではわずかに血管新生が認められたのみであった。5) (Carpenter & Shaffer, 1952) マクロゴール300を0.5および2ml/kgの容量でラットの筋肉内に投与した.投与48時間後では筋肉表層における血管浸潤,筋肉内に虚血性壊死が認められた.これらの変化は投与2日後および投与7日後にも認められたが,投与14日後には認められなかった。5) (Carpenter & Shaffer, 1952) ウサギ 20%に生理食塩水で希釈したPEG200,300及び400を6例の白色ウサギの背部及び腹部皮膚に4時間適用した.適用中及び適用24時間後に刺激性を示唆する変化は認められなかった。2) (Smyth et al., 1945) PEG200,300及び400の2 mL/kg/日を,6例の白色ウサギの腹部皮膚に週5日,18週間にわたり投与した。死亡はみられず,体重に変化は認められなかった。副腎,腎臓,肝臓,脾臓,精巣の病理組織学的検査において異常は認められなかった。投与部皮膚に変化はみられなかった。2) (Smyth et al., 1945) ■その他の毒性 抗原性 該当文献なし.【マクロゴール200】も参照 ■ヒトにおける知見 (link to HSDB) 感作性に関して、Smithらの初期の報告では、或る種のpolyethylene glycolでモルモットや少数例のヒトで皮膚感作性のあること観察している1) (Smith et al., 1950)。 その後の報告では、最近製造のPEGには刺激作用、感作性のないことが示されている1) (Carpenter et al., 1971)。 しかし、更に最近のFischerらの報告によると、4名の患者で低分子量液状PEGの局所投与によりアレルギー反応を示したことを報告している。そのうちの2名はPEG 400に対する即時型の蕁麻疹であり、他の2名はそれぞれPEG 200及び PEG 300による遅発性のアレルギー性湿疹であった。1) (Fischer, 1978) ■引用文献 1) WHO Food Additives Series No.14 (link to WHO DB) 2) Smyth, H. F., Jr., Carpenter, C.P., and Shaffer C.B. The Subacute Toxicity and Irritation of Polyethylene Glycols of Approximate Molecular Weights of 200, 300, and 400. J. Am. Pharm. Assoc. 1945. 34. 172-174. 3) Smyth, H. F., Jr., Carpenter, C.P., and Well, C.S. The toxicology of the Polyethylene Glycols. J. Am. Pharm. Assoc. Sci. Ed. 1950. 39. 349-354. 4) Smyth, H. F., Jr., Carpenter, C.P., and Well, C.S. The Chronic Oral Toxicology of the Polyethylene Glycols. J. Am. Pharm. Assoc. Sci. Ed. 1955. 44. 27-30. 参考 Fruijtier-Polloth C: Safety assessment on polyethylene glycols (PEGs) and their derivatives as used in cosmetic products. Toxicology. 2005 214(1-2) 1-38. Review. |メニューへ| |
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