日本医薬品添加剤協会 |
和名 コハク化ゼラチン 英文名 Succinylated Gelatin CAS 68915-24-2 (link to ChemIDplus) 別名 コハク酸ゼラチン、ゼライス 収載公定書 薬添規(JPE2018) 用途 基剤,コーティング剤,剤皮 以下については該当文献なし ■単回投与毒性 ■反復投与毒性 ■遺伝毒性 ■がん原性 ■生殖発生毒性 ■局所刺激性 ■その他の毒性 ■ヒトにおける知見 6名の健康男性被験者にコハク化ゼラチンを330 mL注入したあと、腎機能検査および尿蛋白排泄が測定された。本剤の注入により、血圧と糸球体濾過への影響は小さいが、腎血流量および免疫グロブリンやアルブミンの尿排泄には影響した。そのために低分子量蛋白質のβ2-ミクログロブリンおよびα1-ミクログロブリンの尿中排泄は増加した。β-NAGの尿排泄は変わらないことより、尿細管細胞への損傷はないと思われ、この作用は尿細管における蛋白質の再吸収を競合的に抑制することに起因すると思われた。1) (ten Dam et al., 2001) 48才の男性に冠動脈バイパス手術が施行された。そのさい代用血漿としてコハク化ゼラチンが注入され、さらに麻酔導入後に突然血圧が低下して(100/50 → 40/10 mmHg)、コハク化ゼラチンによると考えられるアナフィラキシー反応が発生した。主な反応は心臓血管の抑制であり、アンジオテンシンアミドを注入する治療法により改善し、手術は無事に終了した。 2) (McKinnon et al., 1994) 手術のさい、コロイド状血漿増量剤として注入されたコハク化ゼラチンに対し、非常に重篤なアナフィラキシー/アナフィラキシー様反応が報告された。患者の主症状は、頻脈および陰性ST波と同時に血圧の低下であった。 3) (Israelian et al., 2004) ■引用文献 1) ten Dam MA., Branten AJ., Klasen IS., Wetzels JF. The gelatin-derived plasma substitute Gelofusine causes low-molecular-weight proteinuria by decreasing tubular protein reabsorption. J. Crit. Care 2001; 16(3): 115-120 2) McKinnon R. P., Sinclair C. J. Angiotensinamide in the treatment of probable anaphylaxis to succinylated gelatin (Gelofusine). Anaesthesia 1994; 49(4): 309-311 3) Israelian L. A,, Lubnim A. Iu. Intraoperative anaphylactic/anaphylactoid reaction to infusion of a modified liquid gelatin. Anesteziologiia i reanimatologiia (Russia) 2004; (2): 36-40 |メニューへ| |
copyright(C) 2005 日本医薬品添加剤協会 all rights reserved |