日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 カアトレジン
英文名 quatresin

CAS 2748-88-1 (link to ChemIDplus)
別名 
収載公定書 
用途 保存剤
筋肉内注射0.6mg、局所皮内注射0.2mg、その他の注射0.2mg、注腸0.6mg、吸入剤0.15mg、耳鼻科用剤0.15mg


単回投与毒性 (link to ChemIDplus)


反復投与毒性 (link to TOXLINE)



以下については該当文献なし
遺伝毒性
がん原性
生殖発生毒性
局所刺激性


その他の毒性
Myristyl-gamma-picolinium chloride(MGP)
は関節内ステロイド療法に使用される酢酸メチルプレドノゾロン懸濁製剤の新しい構成成分である。正常犬の滑膜絨毛の器官培養におけるヒアルロン酸合成はMGPの添加濃度に比例して低下した。同様にMGPによる用量依存的なNa235SO4-グルコサミノグルカン合成の抑制がイヌの関節軟骨の器官培養において見られた。一方、培養大腿関節丘の軟骨では、MGPによるグルコサミノグルカン合成抑制に対する感受性は弱かった。MGP又はその溶媒をイヌの膝関節内に注射し、その4時間後に膝軟骨と滑膜を取り出して実験に供したところNa235SO4-グルコサミノグルカンの合成は、MGP処理した関節から調整した軟骨と、反対側に溶媒を処理した関節から調整した軟骨の器官培養で、両者間に差は認められなかった。しかし、5匹のイヌのうち4匹ではMGP処理した関節から得た滑膜の方が反対側の溶媒のみを処理した関節から得た滑膜よりも器官培養によるヒアルロン酸合成は有意に低下していた(P<0.05)。MGP処理関節から得た滑膜には食作用が残っていた。これらの知見は臨床的に関連ある濃度のMGPは局所でのヒアルロン酸合成を抑制し得るということである。しかし、正常な関節軟骨への影響は少ししかない。1) (Myers & Stack, 1988)

ウサギの眼硝子体に種々の濃度のMyristyl gamma-picolinium chloride (MGP) を注射し、光顕レベル及びグリアの線維性酸性蛋白(GFAP) を指標に、MGPの網膜に対する傷害性を検討した。MGP注射の約1ヵ月後の検討したウサギ網膜には、光受容体の喪失と注射部位に近傍の網膜に希薄化が認められた。注射部位から離れたところの網膜は正常若しくは極軽度の影響が見られるに過ぎなかった。細胞免疫化学による検討では、網膜全体的にグリア細胞内にGFAPの存在が認められた。MGP注射後比較的短時間後(24及び72時間後)では、注射部位近傍に重篤な形態学的変化が認められ、ERG (網膜電位図) の所見とパラレルであった。GFAPは検出されなかった。Depo-Medrol (Upjohn, Kalamazoo, MI) で防腐剤として用いられるMGPはウサギの網膜に対して毒性が強い。2) (Zemel et al., 1993)


ヒトにおける知見
該当文献なし


引用文献
1) Myers SL, Stack S. Myristyl-gamma-picolinium chloride suppress cartilage and synovial membrane glycosaminoglycan synthesis. J. Lab. Clin. Med. 1988; 111)2): 203-10
2) Zemel E, Loewenstein A, Lazar M, Periman I. The effects of Myristyl gamma-picolinium chloride on the rabbit retina: morphologic observations. Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 1993; 34(7): 2360-6
   

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