日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60
英文名 Polyoxyethylene Hydrogenated Castor Oil 60

CAS 61788-85-0 (link to ChemIDplus)
別名 ポリオキシエチレンオキシステアリン酸トリグリセリド(60E.O.)、ポリオキシエチレンオキシステアレートトリグリセリド(60E.O.)、ポリオキシエチレングリセリントリオキシステアリン酸60、Polyoxyl 60 Hydrogenated Castor Oil、
収載公定書  薬添規(JPE2018)
用途 安定(化)剤,界面活性剤,可溶(化)剤,基剤,懸濁(化)剤,コーティング剤,乳化剤,溶解剤,溶解補助剤,賦形剤,分散剤,崩壊剤,溶剤


単回投与毒性 (link to ChemIDplus)
ラット
1群各5匹のラットに10及び100mg/kgのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を単回静脈内投与した。血漿中ヒスタミン濃度を測定するために、投与前、投与後10分、30分及び60分に採血した。動物の一般状態を投与後60分まで観察した。その結果、アナフィラキシー様症状又は血漿中ヒスタミン濃度の上昇は見られなかった。1) (Hisatomi et al., 1993)

モルモット
1群各5匹のモルモットに10及び100mg/kgのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を単回静脈内投与した。血漿中ヒスタミン濃度を測定するために、投与前、投与後10分、30分及び60分に採血した。動物の一般状態を投与後60分まで観察した。その結果、アナフィラキシー様症状又は血漿中ヒスタミン濃度の上昇は見られなかった。1) (Hisatomi et al., 1993)

ウサギ
5匹のウサギに100mg/kgのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を単回静脈内投与した。血漿中ヒスタミン濃度を測定するために、投与前、投与後10分、30分及び60分に採血した。動物の一般状態を投与後60分まで観察した。その結果、アナフィラキシー様症状又は血漿中ヒスタミン濃度の上昇は見られなかった。1) (Hisatomi et al., 1993)

イヌ
1群各3匹のビーグル犬に、0.625、1.25、2.5又は10mg/kgのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を単回静脈内投与した。投与液量は5mL/kg、投与速度は10mL/minである。0.625mg/kgでは変化は見られなかったが、1.25mg/kg以上の用量で、発赤、腫脹、掻痒、血圧低下及び血漿中ヒスタミン濃度の上昇が用量依存的に観察された。最高用量の10mg/kgでは、発赤及び腫脹が投与直後から60分間にわたり観察され、投与10分後からは掻痒及び自発運動の低下が見られた。また、投与10分及び30分後の血圧が投与前血圧の、それぞれ67.7及び65.6%に低下した。これらの変化は、血漿中ヒスタミン濃度の上昇を伴っていた(投与前の0.24ng/mLに比べ、投与後10分及び30分では561及び277ng/mL)。1) (Hisatomi et al., 1993)

サル
3匹のサルに50mg/kgのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を単回静脈内投与した。血漿中ヒスタミン濃度を測定するために、投与前、投与後10分、30分及び60分に採血した。動物の一般状態を投与後60分まで観察した。その結果、アナフィラキシー様症状又は血漿中ヒスタミン濃度の上昇は見られなかった。1) (Hisatomi et al., 1993)


反復投与毒性 (link to TOXLINE)


遺伝毒性 (link to CCRIS)
試験 試験系 濃度 結果 文献
復帰変異 サルモネラ菌TA98、TA100
TA1535、TA1537
大腸菌WP2uvrA
313〜5000μg/plate 陰性 Hirai et al., 1997 2)
染色体異常
(in vitro)
チャイニーズハムスター由来細胞 78〜5000μg/plate 陰性 Hirai et al., 1997 2)
染色体異常
(in vivo、小核試験)
BDF1雄マウス、腹腔内投与 2000mg/kg 陰性 Hirai et al., 1997 2)



以下については該当文献なし
がん原性
生殖発生毒性
局所刺激性
その他の毒性
ヒトにおける知見



引用文献
1) Hisatomi A, Kimura M, Maeda M, Matsumoto M, Ohara K, Noguchi H. Toxicity of Polyoxyethylene hydrogenated castor oil 60 (HCO-60) in experimental animals. J. Toxicol. Sci. 1993, 18 (Supplement III): 1-9.
2) Hirai O, Miyamae Y, Zaizen K, Miyamoto A, Takashima M, Hattori Y, Ohara K, Mine Y. Mutagenicity tests of polyoxyethylene hydrogenated caster oil 60 (HCO-60). J. Toxicol. Sci. 1994, 1: 89-96.




   



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