日本医薬品添加剤協会 |
和名 パラオキシ安息香酸イソプロピル 英文名 Isopropyl p-Hydroxybenzoate CAS 4191-73-5 (link to ChemIDplus) 別名 Methylparaben 収載公定書 食添(JSFA-IX),薬添規(JPE2018),USP/NF(27/22),EP(4) 用途 防腐剤,保存剤 ■JECFAの評価 JECFAでは、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピルエステルの3品目のみしか評価されていない。 第67回(2006年)の再評価結果、パラオキシ安息香酸プロピルがこのグループADIから削除され、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチルのグループADIに変更となった。 ■単回投与毒性 (link to ChemIDplus) ■反復投与毒性 (link to TOXLINE) ラット2) 一群雌雄各10匹のF334ラットにパラオキシ安息香酸イソプロピルを0、0.25、1.25、2.5又は5%、13週間混餌投与した。 投与期間中、試験動物の死亡は見られなかった。 パラオキシ安息香酸イソプロピル2.5%及び5.0%投与群の雄ラットでは、有意に体重増加の抑制が認められ、雌ラットにおいては1.25%以上のパラオキシ安息香酸イソプロピル投与群で同様に体重増加抑制が認められた。 血液生化学的検査では、2.5%以上投与群の雄ラットにおいてγGPT、総コレステロール値の上昇が認められ、雌ラットにおいては1.25%以上の投与群でγGPT,ALP、BUNが対照群に比較し高かった。組織学的検査ではパラオキシ安息香酸イソプロピル2.5%以上投与群の雄ラット及び5%投与群の雌ラットにおいて、小葉中心性肝細胞膨潤(centrilobular hepatocellular swelling)が観察された。 この肝細胞には脂質で満たされた小胞が、しばしば観察された。 5%投与群の雄ラットで、腎臓近位尿細管上皮細胞質内に好酸性小球体の著しい生成が認められた。 これらの結果から、2ヶ年の発癌試験における混餌最大耐用投与量(MTD)は、雄ラットにおいては1%、雌ラットでは0.5%が適当であると結論される。 ■遺伝毒性 微生物突然変異試験 (−) 染色体異常誘発試験 ハムスターSCEs* (−) 人 SCEs* (−) * SCE:姉妹染色体分体交換 以下については該当文献なし ■がん原性 ■局所刺激性 ■その他の毒性 ■ヒトにおける知見 ■この資料の一部は食品・医薬品共用添加物の安全性研究の成果を引用した. ■引用文献 1)第7版 食品添加物公定書解説書 (1999) 2)Onodera H., et al. Eisei Shikenjo Houkoku 112, 82 (1994) |メニューへ| |
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