日本医薬品添加剤協会 |
和名 プロピオン酸ナトリウム 英文名 Sodium Propionate CAS 137-40-6(無水物) (link to ChemIDplus) 別名 収載公定書 USP/NF(27/22) 用途 安定(化)剤,pH調節剤 ■JECFAの評価 (link to JECFA) ADI(1日許容摂取量)は「制限しない(1973)」と評価されている。1)(1997年) ■単回投与毒性 (link to ChemIDplus)
■反復投与毒性 (link to TOXLINE) ラット ビオチン、葉酸及びビタミンB12欠乏食にプロピオン酸ナトリウム5%を添加し、39日間ラットに与えた。プロピオン酸ナトリウム添加により成長率及び摂餌量の低下が認められた。更にプロピオン酸ナトリウム3及び6%添加群を設定し、21日間投与したが、初回試験と同様の結果を得た。1) (Hogue & Elliot, 1964) 離乳期ラットにプロピオン酸ナトリウム0、1、3%又はプロピオン酸カルシウム1、3%含有食を同じ摂食量になるようにして、4-5週間与えた。成長に対照群との間に差は認められなかった。1)(Harshbarger, 1942) 1群15匹の雄ラットにプロピオン酸ナトリウム0.075又は3.75%と幾つかの市販添加物を含有する飼料を16週間与えた。プロピオン酸ナトリウムを混合した全群に摂餌量の低下、3.75%混合群に一過性の成長抑制及び体重増加の遅延が見られた。死亡率、血液検査、臓器重量及び病理組織学的検査にプロピオン酸ナトリウムに起因する変化は認められなかった。1) (Graham & Grice, 1955) 1群雌雄各13匹の離乳期ラットにプロピオン酸ナトリウム0.075又は3.75%と幾つかの市販添加物を含有する飼料を1年間与えた。プロピオン酸ナトリウムを混合した全群に摂餌量の軽度低下が見られたが、死亡率、臓器重量及び病理組織学的検査にプロピオン酸ナトリウムに起因する変化は認められなかった。1) Graham et al., 1954) ウサギ 正常又はアロキサン糖尿病モデルウサギに体重1kg当たりプロピオン酸ナトリウム1000mgを混餌投与した。正常動物に異常は見られず、糖尿病ウサギの尿中のケトン体、揮発性脂肪酸及び糖の各濃度はプロピオン酸ナトリウム投与前と同等であった。プロピオン酸の尿中排泄は両群ともに認められなかった。1) (Maurer & Lang, 1956) ■遺伝毒性 (link to CCRIS) ■生殖発生毒性 (link to DART) 以下については該当文献なし ■がん原性 ■局所刺激性 ■その他の毒性 ■ヒトにおける知見 (link to HSDB) 1名の成人男性に6000mgのプロピオン酸ナトリウムを経口投与した。尿を弱アルカリ性にした以外に異常は認められなかった。1) (Bassler, 1959) 男女各2名の健常人を用い、リン酸ヒスタミン0.05又は0.1%液の皮内注射誘発皮膚反応に対するプロピオン酸ナトリウム7.5又は15%液の塗布効果を検討した。プロピオン酸ナトリウムはジフェンヒドラミンの約1/7.5の効果を示した。1) (Heseltine, 1952a) ■引用文献 1) 1) WHO Food Additive No.5 Propionic Acid. 1973 (link to WHO DB) |メニューへ| |
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