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和名 オレンジエッセンス 英文名 Orange Essence CAS 68514-75-0 (link to ChemIDplus) 別名 Oils, orange juice, Orange juice oil, Essence of orange 収載公定書 薬添規(JPE2018) 用途 着香剤・香料,着色剤 ■単回投与毒性 該当文献なし ■反復投与毒性 (link to TOXLINE) ■遺伝毒性 該当文献なし ■がん原性 以前に橙皮油はマウス皮膚癌のプロモーターであることが示されており、この活性は95%を占める主成分d-リモネン によると考えられている。7,12-dimethylbenz[a]-anthraceneで開始される皮膚2段階発癌モデルで、橙皮油と精製d-リモネン両方の皮膚癌プロモーター活性をテストした。局所投与された橙皮油は皮膚乳頭腫と癌腫の両方の非常に弱いプロモーターであることを確認した。しかし、この促進活性は局所適用d-リモネンでは説明できなかった。したがって、橙皮油の1あるいはそれ以上のマイナー成分が促進活性を有しているように思われる。橙皮油もd-リモネンも食餌として与えられた時は発癌プロモーター活性を示さなかった。1)(Elegbede JA., 1986) ■生殖発生毒性 (link to DART) ■局所刺激性 該当文献なし ■その他の毒性 抗原性 レモンオイルはフロクマリン誘導体を含み光毒性を引起すことが知られている。本研究ではレモンオイルを分画し生物学的検定法により光毒性活性を測定した。レモンオイル中の光毒性を起こす物質は高速液体クロマトグラフィーによりoxypeucedaninとbergaptenと同定された。Oxypeucedaninの光毒性作用はbergaptenのわずか4分の1であった。しかし、これらの2つの光毒性化合物のレモン中の存在量は生産される地域により20倍以上の開きがあり(bergapten 4-87ppm;oxypeucedanin 26-728ppm)、その比も一定ではなかった。これらの2つの化合物により全てのレモンオイルサンプルの光毒性活性がほぼ完全に説明できた。検討された種々の他の柑橘類精油中で、ライム油、橙油もまた大量のoxypeucedaninを含有した。Oxypeucedaninは事前に目に見える紅斑を発現せずに、有色モルモット皮膚で光色素沈着を起こすことが見出された。2)(Naganuma., 1985) ■ヒトにおける知見 低pH洗口剤が歯の侵食を引起すことについてはこれを示唆する色々面白い臨床データや実験データがある。これに関しては、クロルヘキシジンに匹敵する歯垢抑制作用を持ちクロルヘキシジンの様な良く知られた局所副作用がない酸性亜塩素酸ナトリウム(ASC)製剤がどうか特に興味が持たれる。目的:低pH洗口剤によるエナメル質の侵食をin situ(生体位) 及びin vitro(試験管内)で行う。In situの検討はASC、 精油、ヘキセチジン洗口剤によるエナメル侵食を15日間測定した。陽性コントロールとしてオレンジジュース、陰性コントロールとして水を用いた。5群15人の健常者による単盲検クロスオーバー試験で、陽性対照としてオレンジジュース(飲料)、陰性対照として水(漱ぎ)を用いた。ヒト親知らずから得られた2つのエナメル質標本をアクリル装置に取付け、この装置を月曜日から金曜日、午前9時から午後5時まで、3週間口蓋上側に装着させた。洗口剤は1日2回使用され、オレンジジュース250mlは1日4回摂取された。エナメル質の減少は5、10、15日にプロフィロメトリー(縞画解析法)で定量した。In vitro研究では酸性度を減じたASC処方と他の4つの試験溶液中にエナメル質標本を撹拌下4時間浸し、エナメル質の減少を1時間毎にプロフィロメトリーで測定した。結果: In situにおけるエナメル質の減少は3つの洗口剤とオレンジジュースで時間の経過とともに進行したが水による変化は無視できるものだった。ASCはオレンジジュースと似た侵食性を示し、他の2つの洗口剤や水より有意に侵食性が高かった。精油とヘキセチジン洗口剤の侵食性は似通っていたが水より有意に高かった。In vitroのエナメル質の減少は時間の経過とともに進行し、その順序は侵食性の低い方から酸性緩和ASC、ASC、精油、ヘキセチジン洗口剤、オレンジジュースの順であった。結論:In situの実験結果から低pHの洗口剤は長期連用されてはならず、歯磨き前の漱ぎ剤としても用いられてはならない。しかしASCの歯垢抑制効果の観点からクロルヘキシジンと同様の短期から中期の使用は考えうる3)(Pontefract et al.,2001) ■引用文献 1) Elegbede JA, Maltzman TH, Verma AK, Tanner MA, Elson CE, Gould MN. Mouse skin tumor promoting activity of orange peel oil and d-limonen: a re-evaluation. Carcinogenesis. 1986; 7: 2047-9 2) Naganuma M, Hirose S, Nakayama Y, Nakajima K, Someya T. A study of the phototoxicity of lemon oil. Arch.Dermatol.Res. 1985; 278: 31-6 3) Pontefract H, Hughes J, Kemp K, Yates R, Newcombe RG, Addy M. The erosive effects of some mouthrinses on enamel. J.Clin.Periodontol. 2001; 28: 319-24 |メニューへ| |
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