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和名 イソステアリン酸 英文名 Isostearic Acid CAS 30399-84-9 (link to ChemIDplus) 別名 収載公定書 薬添規(JPE2018) 外原規(2006) 用途 安定化剤 基剤 ■単回投与毒性
■反復投与毒性 (link to TOXLINE) 以下については該当文献なし ■遺伝毒性 ■がん原性 ■生殖発生毒性 ■局所刺激性 皮膚刺激性試験 ウサギにおけるドレーズ皮膚パッチ試験法により皮膚刺激性が評価されている。各試験プロトコールは0.5ml試料を適用し、24時間閉塞パッチを用い、ドレーズスコア(0-8)により評価した。イソステアリン酸含有製品では最小〜中等度刺激性を示したが、製品中の他の成分によるものと思われた。 イソステアリン酸を6例のウサギに適用して、評点0.63、最小刺激性であった。1) (CTFA, 1968) イソステアリン酸を6例のウサギに適用して、評点0.3、一過性最小刺激性であった。1) (BIORESEARCH, 1980) 15%イソステアリン酸含有コーンオイルを6例のウサギに適用して、評点0.0、刺激性の徴候は認められなかった。1) (CTFA, 1980) 35%イソステアリン酸含有製品を9例のウサギに適用して、評点1.89、中等度刺激性であった。1) (CTFA, 1979) 4%イソステアリン酸含有製品2種をそれぞれ9例のウサギに適用して、各評点0.39、0.06で、共に最小刺激性とされた。1) (CTFA, 1978, 1979) 製品の水溶液(1.25%イソステアリン酸含有)を9例のウサギに適用して、評点0.0、刺激性の徴候は認められなかった。1) (CTFA, 1979) 眼刺激性 ウサギにおけるドレーズ法またはその変法により眼刺激性が評価されている。各試験プロトコールは0.1ml試料を片方の眼の結膜嚢に適用して無洗浄、非適用側眼を対照とし、ドレーズ眼刺激性評点(0-110)を7日後まで評価した。 3例のウサギでイソステアリン酸を適用し、1時間後に一過性結膜刺激性を認めたが、24時間で症状は消失した。1)(CTFA, 1980) 6例のウサギでイソステアリン酸を適用し、24時間後に評点0.3を認めたが、48時間では症状は消失し、一過性最小結膜刺激性であった。1) (BIORESEARCH, 1980) 35%イソステアリン酸含有スキンクレンザー、4%イソステアリン酸含有顔料、4%イソステアリン酸含有マスカラについて各6例、2%イソステアリン酸含有メーキャップファンデーションについては3例のウサギで試験し、イソステアリン酸のみの場合より強い刺激性を認めた。1) (CTFA, 1978,1979) ■その他の毒性 光毒性 100%イソステアリン酸200mgをガーゼパッチにてニュージーランド系ウサギ(例数、性別記載なし)の背部左右2ヶ所に2時間適用し、次いで右方の暴露部に320-450nm不可視光を5x107エルグ/cm2照射した。陽性対照オクソラレンとの比較から、イソステアリン酸は光照射なしで軽度刺激性、光照射で中等度刺激性とされたが、照射、非照射間で有意な差はなかった。1) (FOOD AND DRUG RESEARCH LABS, 1980) 面皰誘発作用 9例のウサギ右耳内側無毛部に2.5%イソステアリン酸含有サンスクリーン1mlを5日/週・計20回適用し、毛孔拡張、角質肥厚について肉眼観察し、最終的にバイオプシー標本で組織学的に対照(左耳)と比較した。その結果、本製品は高度面皰誘発性で、かつ刺激性であった。1) (Consumer Product Testing, 1980, Maibach, 1980) イソステアリン酸不含製品を6例のウサギで試験したところ、刺激性であったが面皰誘発性は認められなかった。1) (Willigan, 1980) 関節炎誘発作用 ラットを用いたマイコバクテリアと各種オイルの組み合わせによる多発性関節炎の誘発試験において、M.Tuberculosis とイソステアリン酸による関節炎の誘発作用が認められている。2) (Whitehouse, 1982) ■ヒトにおける知見 100例のヒト(性別、年令記載なし)でイソステアリン酸の単回傷害閉塞パッチ試験を行い、刺激性「陰性」の結果を得た。1) (CTFA, 1980) 18-104例のヒトで0.2-4%イソステアリン酸含有の顔料、マスカラ、スキンクレンザー、メーキャップファンデーションで同様に試験し、最小刺激性のものもあったが、イソステアリン酸以外の成分によるものと思われた。1) (CTFA,1978,1979, 1980) 2.5%イソステアリン酸含有サンスクリーン製品で1.2-5.0mgのイソステアリン酸相当量を10例のヒト背部に48時間閉塞適用し、刺激性を認めなかった。1) (CTFA, 1980) 35%イソステアリン酸含有スキンクレンザーを19例の女性片頬に適用(第1日:1回、第2-4日:2回)し、反対側の頬(石鹸浄化)を対照とした試験では全例不快感なし、3例に軽度〜中等度の乾燥感で、対照石鹸と同様であった。1) (CTFA, 1979) 2.5%イソステアリン酸含有サンスクリーン製品0.2gを19例のヒト背部で24時間半閉塞パッチを用いて15回適用計21日間反復傷害法にて試験した。累積刺激性指数は0.87(評点範囲0-84)で、臨床的意義はないとされた。1)(Concordia Research Labs, 1980) 10%イソステアリン酸含有鉱物油を103例のヒト背部で反復傷害半閉塞パッチ法にて試験した。パッチは48または72時間適用を10回反復し、2週間の無試験期間の後再チャレンジした。平均累積刺激性指数は0.243±0.068、対照鉱物油では0.177±0.042、陽性対照プロピレングリコールでは0.388±0.071であり、イソステアリン酸誘発感作性による皮膚反応はないとされた。1) (CTFA, 1982) 35%イソステアリン酸含有鉱物油0.1mlを168例のヒト(女性115、男性53)背部で反復傷害パッチ法にて試験した。パッチは48時間適用し、週3回計3週間反復し、3週間の無試験の後同様のチャレンジを行った。チャレンジは非適用部でも行った。イソステアリン酸は刺激剤ではなく、感作剤でもないとされた。1) (FDRL, 1982) 2.5%イソステアリン酸含有サンスクリーン製品200mg(5mgイソステアリン酸相当量) をコーカサス系女性235例の背部で21日反復傷害パッチ法にて試験した。パッチは48時間適用を10回反復し、2週間の無処置期間後に同様の48時間暴露を行った。誘導期間中に反応なし、また感作性は極低度、あるいはなしとされた。1) (Concordia Research Labs, 1980) 2.85%イソステアリン酸含有マスカラ製品をヒト98例で反復傷害パッチ法にて試験した。パッチ適用は10回、2週間にわたって反復し、その10-14日後チャレンジを行った。誘導期間中1例に皮膚刺激性を認めた。チャレンジ期間に皮膚反応は認めず、感作性はなしとされた。1) (CTFA, 1980) 光毒性および光感作作用 における168例のヒトでの35%イソステアリン酸含有鉱物油に対する試験後、ランダムに選択した28例中19例の前腕にUVA(4.4μW/cm2)、9例にUVA+UVB(平均紅斑線量2回)を照射した。一過性の反応は認められたが、イソステアリン酸に光感作作用はないと結論された。1) (FDRL, 1982) ■引用文献 1) J. Am. Coll. Toxicol. 1983; 2: 61-74 (link to the Journal) 2) J. Rheumatol. 1982; 9: 494-501 (link to PubMed) ■Abbreviation ChemIDplus; ChemIDplus DB in TOXNET, CCRIS;Chemical Carcinogenesis Research Information System , DART; Developmental Toxicology Literature
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