日本医薬品添加剤協会 |
和名 イプシロン−アミノカプロン酸 英文名 ε- Aminocaproic Acid CAS 60-32-2 (link to ChemIDplus) 別名 6-アミノヘキサン酸、アミノカプロン酸 収載公定書 局外規(2002) 外原規(2006) USP/NF(28/23)(Aminocaproic acid) EP(5)(Aminocaproic acid) 用途 緩衝剤 ■単回投与毒性 (link to ChemIDplus) ■反復投与毒性 (link to TOXLINE) ■遺伝毒性 該当文献なし ■がん原性 (link to CCRIS) ■生殖発生毒性 (link to DART) ウサギの妊娠初期 (妊娠1〜5日もしくは1〜9日) にε-アミノカプロン酸 (EACA) の357 mg/kg/日(4回に分けて投与) を経口投与し妊娠10日に検査した結果,着床率,胚・胎児数及び大きさにEACA投与の影響は認められなかった。1) (Andrade et al. 1978) ■局所刺激性 該当文献なし ■その他の毒性 ε-アミノカプロン酸の1, 2及び5 mg/kgを人工脳脊髄液としてラットの側脳室内に投与した結果,中枢神経系の抑制が認められた。発現した症状として,自発運動の低下,ヘキソバルビタール誘発睡眠時間の延長,カタレプシーが観察された。ε-アミノカプロン酸の1及び2 g/kgの腹腔内投与では,抑制性の症状は認められなかった。これらの結果から,ε-アミノカプロン酸は血液脳関門を通過し難いことが推察された。いずれの投与経路においても,ペンテトラゾール及びストリキニーネ誘発痙攣に対するε-アミノカプロン酸の作用は認められなかった。2) (Szurska, 1971) ■ヒトにおける知見 (link to HSDB) 血圧低下,徐脈,不整脈の発現を防ぐため,急速静注は避けなければならない。3) (Gilman et al. 1980) 動物において催奇形性が報告されているので,ヒトの妊娠2期までの使用は避けなければならない。残りの妊娠3期においては,緊急の場合にのみ使用可能である。5) (Osol, 1980) DIC患者に投与すると,重篤な,もしくは致死的な血栓形成が発現する可能性がある。フィブリン溶解性の出血に使用する場合は,潜在的なDICがないことを確認した後に使用するべきである。1) (AMA, 1980) ■引用文献 1) American Medical Association, AMA Department of Drugs. AMA Drug Evaluations. 4th ed. 2) J Reprod Fert 52, 261-264, 1978. (link to PubMed) 3) Gilman AG, Goodman LS and Gilman A (eds.): Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics. 6th ed. 4) Grant WM: Toxicology of the eye. 2nd ed. 5) Osol A (ed.): Remington’s Pharmaceutical Sciences. 16th ed. 6) Szurska H: Effect of epsilon-aminocapronic acid on the central nervous system of the albino rat. Diss Pharm Pharmacol 23: 1-7, 1971. ■Abbreviation ChemIDplus; ChemIDplus DB in TOXNET, CCRIS;Chemical Carcinogenesis Research Information System , DART; Developmental Toxicology Literature |メニューへ| |
copyright(C) 2005 日本医薬品添加剤協会 all rights reserved |