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和名 アルブミン 英文名 Albumin CAS 9006-50-2 (link to ChemIDplus) 別名 乾燥脱糖卵白 収載公定書 用途 安定(化)剤 、軟化剤 【添加物事典でいうアルブミンは、別名のごとく乾燥脱糖卵白であるが、以下のデータにはヒト血清アルブミンを含み、USP及びEPに収載されている。】 ■単回投与毒性 (link to ChemIDplus) LD50 (Rowe RC ed., 2003) 10)
■反復投与毒性 (link to TOXLINE) ■遺伝毒性 ■がん原性 ■生殖発生毒性 (linkd to DART) ■局所刺激性 ■その他の毒性 ■ヒトにおける知見 副作用 添加剤としてのアルブミンは,基本的には無毒性かつ無刺激性物質として主として注射剤に使用される。アルブミンの点滴静注により,まれに悪心,嘔吐,流涎,悪寒及び発熱が発現する。蕁麻疹及び発疹が報告されている。アナフィラキシーショックを含むアレルギー反応も発現し得る。重度の貧血もしくは心臓疾患患者に対するアルブミンの点滴静注は,禁忌とされている。透析患者及び未成熟な幼児に対しては,200 μg/L未満のアルミニウムを含有するアルブミン溶液を使用すべきである。8) (Quagliaro DA, 1988) 低血圧 心臓手術中に4%血清アルブミンもしくは0.9%生理食塩液で置換した69例の患者の調査の結果,アルブミンの静脈内注射もしくは点滴静注により36例中4例に明らかな血圧の低下が認められた。点滴静注の中止により,血圧は上昇した。4例中3例において,再現性が認められた。手術前にACE inhibitorを投与された4例中3例において,この逆説的な低血圧が認められた。4%血清アルブミンによる副作用は持続するものではないが,ACE inhibitorを投与されている患者の手術後の救急蘇生としてのアルブミンの使用は適切ではないかもしれない。3) (Howard et al, 2001) アルブミンもしくは血清蛋白分画の急速点滴静注による低血圧が報告されている。(Finlayson, 1980; AMA, 19831); Alving et al, 1978; Ring et al, 19749); Bland et al, 19732); Harrison et al, 1971) しかしながら,アルブミンの影響は血清蛋白分画より大きなものではなかった。2) (Bland et al, 1973) 感作性 正常血清アルブミン及び血漿タンパク分画投与により,振戦,悪寒,発熱,蕁麻疹,血圧の変動,悪心及び嘔吐等のアレルギー反応が報告されている。9) (Ring et al, 1974; Finlayson, 1980; AMA, 19831)) 免疫抑制剤投与,腹部手術,もしくは外傷による四肢麻痺のために胸管ドレナージを行った14人の患者において,正常血清アルブミン投与によるアレルギー反応の報告があり、5〜20%濃度のアルブミンを単回投与 (12人),2回投与 (2人) した。16件のアレルギー反応が報告され,投与後1〜2時間以内が3件,1〜6日後の発現が13件であった。初めの症状として,悪寒,発熱,心拍数増加がみられ,その後,蕁麻疹,血圧の上昇もしくは下降が認められた。9) (Ring et al, 1974) 催奇形性・妊婦への影響 FDA, Pregnancy category C (Prod Info AlbuminarR-25, 1999) 5) ヒト及び動物における催奇形性試験は実施されていない。妊婦への投与は明らかな必要性が認められた場合にのみ行うべきである。5) (Prod Info AlbuminarR-25, 1999) ■引用文献 1) AMA Council on Drugs: AMA Drug Evaluations. American Med Assoc, Chicago, 1983. 2) JAMA 224(13):1721-1724, 1973. (link dto PubMed) 3) Anaesth Intensive Care 29:591-594, 2001.. (link dto PubMed) 4) Lewis RJ ed.: Sax’s Dangerous Properties of Industrial Materials, 10th ed. 5) Product Information: Albuminar(R)-25, human albumin. Centeon, 6) Product Information: Albuminar(R)-5, human albumin. Centeon, 7) Product Information: Plasbumin(R)-25, human albumin. Bayer Pharmaceutical Division, 8) J Parenter Sci Technol 42: 187-190, 1988... (link dto PubMed) 9) Ring J, Seifert J, Lob G et al: Human albumin incompatibility: clinical and immunological studies. Klin Wschr 52:595-598, 1974. 10) Rowe RC, Sheskey PJ, Weller PJ ed.: Handbook of pharmaceutical excipients; 4th ed. Pharmaceutical ■Abbreviation ChemIDplus; ChemIDplus DB in TOXNET, CCRIS;Chemical Carcinogenesis Research Information System , DART; Developmental Toxicology Literature |メニューへ| |
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